花粉・ダニ(ハウスダスト)が原因?
アレルギー性鼻炎
導入療法・レーザー治療・舌下免疫療法
医療法人梅華会グループ


ごあいさつ

みなさま、こんにちは!
医療法人梅華会グループとして、兵庫県の阪神間に耳鼻咽喉科4院・小児科2院の運営をさせて頂いております、理事長の梅岡です。

当グループにおきましては、およそ3割くらいの患者さんがアレルギー性鼻炎を合併している印象です。
風邪などで体調を崩すことで、持病であるアレルギーが悪化するとくしゃみ・鼻水・鼻づまりといった三大症状を併発して生活の質の低下を招くことになります。 もちろんホコリ・ダニといったアレルゲンを吸い込むことによっても同じように不快感を伴うつらい日々を過ごしてしまうことになります。

日本耳鼻咽喉科学会認定
耳鼻咽喉科専門医 / 理事長 梅岡 比俊

そんな国民病とも言えるアレルギー性鼻炎に対していかに対処していくかを今回この専門サイトにてまとめました。また治療方法につきましても、薬物治療、レーザー治療、舌下免疫療法(スギ・ダニ)、ゾレア皮下注射などを詳しくご説明しております。
少しでも皆様のご理解が深まり、快適な日常を過ごせることができますと幸いです。

アレルギー性鼻炎(花粉・ダニ・ハウスダスト)

アレルギーとは

アレルギーは、ヒトの持つ免疫力、つまり異物に対する防御システムが過剰に働いて起こる病気です。
アレルギーの症状が鼻に出るアレルギー性鼻炎は、ハウスダスト、さまざまな花粉、カビ類、動物の毛やフケなどを身体にとって異物として捉え、過敏な反応をしてしまうことで起こります。この時の原因となる物質を「アレルゲン」と呼びます。アレルギー性鼻炎を含むアレルギー疾患は、大きく4つのタイプに分類され、それぞれⅠ型、Ⅱ型、Ⅲ型、Ⅳ型と呼ばれますが、アレルギー性鼻炎はこのうちのⅠ型に含まれます。
I型アレルギーとは、IgEという免疫グロブリンが関与するアレルギーで、次のような 3つ の過程を経てアレルギー症状を発症します。

1. 抗体の産生

ある物質を私たちが鼻から吸い込むと、まず、異物なら何でも取り込む細胞「マクロファージ」がその物質に取り付き、その情報を「リンパ球」に伝えます。 そして、リンパ球がその物質をアレルゲンと認識すると、その物質が次に体内に入った時には、すぐに異物と認識して攻撃を開始して排除するための目印「抗体(IgE)」を作ります。抗体は、血液や粘膜内にある「マスト細胞(肥満細胞※)」にくっつきます。
このように、アレルゲンに対して抗体がつくられ、次にそのアレルゲンが侵入してきたときにすぐに対処できるように備えておくことを、感作(かんさ)と言います。
※肥満細胞と言いますが、身体の肥満に関係しているわけではありません。

2. 抗原抗体反応

さて、再びアレルゲンである物質が私たちの体内に入ると、抗体のくっついたマスト細胞の表面上でアレルゲンと抗体はまるで鍵と鍵穴のように結合します。
これを、抗原抗体反応とよびます。

3. 発症

発症すると、抗原抗体反応が引き金となって炎症を引き起こす化学伝達物質であるヒスタミン、ロイコトリエンなどがマスト細胞からどんどん放出されます。例えば、この抗原抗体反応が鼻で起こった場合はヒスタミンは知覚神経を刺激してくしゃみや鼻水を起こし、ロイコトリエンは鼻粘膜の血管を刺激して膨張させ鼻づまりを起こします。これが、アレルギー性鼻炎です。

図解:I型アレルギー

以上のメカニズムが、即時相反応とよばれ、アレルギー性鼻炎の第一段階に起こる反応です。
即時相反応は、抗原を吸い込んでから数分~数十分という短時間で起こります。また、数時間から10時間たってから、もう1つの、遅発相反応と呼ばれる反応も起こります。遅発相反応は、活性型好酸球というアレルギーに関係する炎症細胞などが浸潤することによって、鼻粘膜におけるアレルギー性の炎症が進行することで鼻粘膜が過敏になり、さまざまな刺激に対して鼻粘膜が反応しやすくなります。
特にロイコトリエンという物質の働きで、鼻粘膜が腫れ鼻づまりの症状がよりひどくなります。

アレルギー性鼻炎とは?