ハウスダストとは?
アレルギー性鼻炎で受診すると、鼻炎を引き起こしている原因物質をつきとめるために血液を採取して抗体検査を行います。
そして、その結果の書かれた用紙を見ると
ハウスダストという項目を見つけることができると思います。
皆さんはハウスダストと聞くと何を連想されますか?
家の中のホコリを連想される方が多いのではないでしょうか。
そして、そのホコリを吸ったために止まらないくしゃみが出て、鼻水タラタラ……とお考えになるかもしれません。
確かに、家のチリやホコリに対してアレルギー反応を起こしているのに違いないのですが、厳密には、目に見えるようなホコリに対してアレルギー反応を起こしているのではなく、
その中にあるタンパク質でできているある物質に対してアレルギー反応を起こしているのです。
ホコリに含まれる物質はとても種類が多く、ざっと挙げただけでも土・砂、繊維くず、毛髪、頭皮のふけ・皮膚の垢(あか)、食べかす、カビ、細菌、花粉、ダニの死骸・糞……などなど。
つまり、
ダニアレルギーを引き起こすダニの死骸や糞は
ハウスダストの中にある一つの物質です。
通年性アレルギー性鼻炎のほとんどがチリダニ
実際のアレルギーの血液検査では、「ハウスダスト(1)」「ハウスダスト(2)」というように表示されているのが通常です。
この2つは使用されているアレルゲンの種類や濃度にわずかに違いがあり、医師がアレルゲンを特定するための手掛かりとなります。
そして、通年性アレルギー性鼻炎のほとんどが、チリダニ(ヒョウヒダニ)の死骸や糞がアレルゲンです。
チリダニはイヌやネコを刺して吸血するダニとは種類が違い、目に見えないくらい小さく、ヒトのふけや垢を食べて生きています。